もちろんプロレスゲーム。
様々なアイデアが盛り込まれる事により、これまでのプロレスゲームの概念を、良い方向へ大幅に変えた良作だ。
まず、リングの視点が違う。
これまでのプロレスゲームはほぼサイドビューで、手前がロープ、当然奥もロープだったが、ファイプロは、手前がコーナー、奥もコーナーというリング配置、そして斜め上からリングを見下ろす方式となっている。
ロープへ相手を振る事も、コーナーへ振る事も可能だ。
そして、技のかけ方だが、レスラー同士が組むと一瞬腰を落とす。
その瞬間に何らかの操作をして、速かった方の技がかかる方式だ。
これまでは、ボタンを連打したりしていたが、タイミング勝負となったことで、熱くなっても冷静にプレイしなければならないという、相反する要素を持ったゲームとなった。
また、サブミッションや、流血など、プロレスには当たり前のものが表現されているのも特徴だ。
初代ファイプロは、まだまだ作りこめる余地が山ほどある状態なのに、相当面白かった。
当然、続編に期待が持てるものであり、実際続編も非常に面白かった記憶がある。
PCエンジンはマルチタップを使うと5人で遊べるので、このゲームも4人でプレイするとすさまじく燃えるはずなのだが、実は2人でしか遊べないのが非常に残念だった。
調べて分かったのだが、このゲームの開発には、任天度のプロレスの開発に携わった方がいたそうで、この方は相当プロレスが好きだったのだろう。
その思いをきっちり表現していただき、感謝である。
特にボディスラムのグラフィックの間引きが切ない度:★★★★☆
モデルとなるレスラーへの思い入れのためそれしか使わなくなる度:★★★★☆
今でも楽しめる度:★★★☆☆