ついにスーパーファミコンが発売されたのが、1990年11月21日。
発売前からすさまじい期待度で、当然のように爆発的に売れた。
ローンチタイトルは、スーパーマリオワールドとこのF-ZERO。
自分は最初からF-ZERO一択だった。
理由はあまり覚えていないが、多分みんなスーパーマリオを買うだろうから、借りればいいやとか思っていたのかもしれない。
さて、このF-ZERO、ゲーム史に残る素晴らしいゲームだ。
ちなみにF-1の上を行くから「F-ZERO」である。
通常モードであるGRAND PRIXは、難易度が3段階、リーグが3段階で、それぞれ5ステージ。
近未来的なグラフィックのコースでレースが行われる。
最初に、車体重量、加速度、ハンドリング、最高速度にそれぞれ特徴のある4種類から1種類を選んで、コンピュータ操作の敵車とレースを行う。
残機+エネルギー制。
敵車とぶつかったり、コースサイドのガードレールに触るとエネルギーが減り、エネルギーが無くなると爆発しリタイア。
また、コースアウトすると一発でリタイアとなる。
ステージごとに順位ポイントが付き、5ステージ終了時のポイントで最終順位が決まり、総合優勝を目指して戦う。
さて、このF-ZEROは、GRAND PRIXがメインモードではあるが、実際はそうではない。
このゲームのメインは、タイムアタックだ。
舞台はもちろん「MUTE CITY Ⅰ」である。
なんと、発売直後に任天堂公式ベストタイムが発表されたのだ。
そのタイムはなんと、1分58秒※※・・
さすがに秒以下を覚えていなかったので調べたら、1分58秒97だった。
普通にプレイしていては、2分さえ切れないのに、このタイム。
全国の猛者が、このタイムの更新に、命がけで挑んだ。
車体は最高速度が最も速いファイアスティングレイ一択。
コース自体は全然難しくないのだが、そのコースを5周しなければならないため、ちょっとしたミスがタイムロスにつながる。
自分も、大げさではなく、本当に命を削る気持ちでプレイした・・・
人間、集中力が続くのは、せいぜい1時間30分。
それを超えると、明らかにどうでもいいミスが増えるのに、目を充血させてまで、親指が痛くなるまで、そして夜中の4時を過ぎてまでプレイし続けたものだ。
ラップを刻むのに様々な技を駆使しないとならないのだが、その技がかなりの高難度なので、ミスしたら速攻リタイアの繰り返し。
もう何が悪いのかさえ分からないまま、毎日のようにプレイし続け、やっとのことで出した自分のベストは、確か1分59秒97だった気がする。
2分を切った事が嬉しすぎて、一気に萎えた記憶がある。
もうこれ以上、どうすればいいのか分からなかったからだ。
ただ、世の中にはとんでもない人がいて、1分58秒前半のタイムを叩き出していた。
人間業ではない・・・
色んなゲームでやりこみプレイはできるが、ここまで一つのプレイ方法にみんなが熱狂したのは、多分このF-ZEROが最初だと思う。
そんな訳で、自分にとってF-ZEROは、寝落ちせず明け方までプレイし続けた記念すべきゲームだったりするのだ。
ファルコンが主人公のはずなのに全然存在感がない度:★★★★★
BGMがかなりイカす度:★★★★★
今でも楽しめる度:★★★★☆