小説が元となっているRPG。
事前情報なしで購入したら、相当混乱していたに違いない。
今でこそ続編のリリースが待たれるほど人気となったRPGだが、このシリーズ第一作が発売された時に、ここまで続くゲームとなる事を想定できた人はかなり少ないのではないだろうか。
日本創造の神、イザナギとイザナミの転生した姿である、中島と弓子が主人公。
天才プログラマーである中島が、悪魔召喚プログラムにより、魔王ロキ、魔王セトを召喚してしまう。
2人は一度はロキとセトを倒すが、人間界制服を目論むルシファーが大魔宮を作り出し、イザナミを幽閉してしまう。
ルシファーを倒し、イザナミを助け出すため、大魔宮へ乗り込むというストーリー。
このゲームは、すべてが3Dダンジョンで、自力でプレイするならマップ作製が必須だ。
容量が少ないファミコンなので、1マス進むのに2フレームしか使われていない。
そのため、凄い速さで歩くことができる。
これはなかなかに気持ち良い。
ただ、すぐ正面の壁にぶつかってしまい、ドンドンドンというSEを聞くことになる。
出現する敵は悪魔と表現され、すべて神話や想像世界の生物で、日本はもちろん、北欧、インドなどの神々までもが現れる。
そして、最大の特徴が、その敵と会話し仲魔にすることができる事と、悪魔合体により、より強い仲魔を作り出すことができる事だ。
それらのキャラにもレベルが設定されており、自分のレベルよりも高い敵は、会話で仲魔になってくれないし、合成でも作ることができない。
合成できなくても合体の結果は分かるので、レベルを上げるモチベーションになる。
自分はこのゲームで、神話に出てくる神々を初めて知った。
同じような人は多いのではないだろうか。
さて、女神転生シリーズのテーマの一つとして、善とは、悪とは、という概念をどう捉えるかという事がある。
実世界における悪はそのまま悪だが、ゲーム内の悪魔はそれぞれが信念を持っており、そちら側から見たら、善の方こそ対立する考えを持っている存在として「悪」というとらえ方になる。
なので、いわゆる敵として現れるものは「悪魔」という表現をされることになる。
善悪という表現より、目指すべき世界が、秩序か混沌かという対立軸が正しいだろう。
このゲームではそこまでではないが、Ⅱ以降では非常に重要な要素となってくる。
非常に深い。
このゲームももう一度プレイしたいゲームの一つなのだが、最後までクリアする自信がない。
というか、時間がない・・・
オートでバトルして気づいたら全滅しかけて焦る度:★★★★☆
未だに今後ともよろしくという文言を書いてしまう度:★★★★☆
今でも楽しめる度:★★★☆☆